夏の暑さは嫌いではないが、生身の状態で耐えられるのはせいぜい31℃か32℃くらいが良いところではないだろうか。ところが最近は猛暑日などといって、最高気温が35℃を超えてしまうような日もざらにある。
35℃といったら、人間の体温とさして変わらない。考えてみれば、35℃とか36℃の日に外を歩くというのは、その間、別の人が自分の身体にまとわりついているのと同じことなのである。
できれば僕の素肌にまとわりついているのが、毛深くてデブなおっさんではなくて、爽やかなセーラー服の似合う美少女であることを願うばかりだが、どちらにしたって暑いことに変わりはない。このレベルの暑さになってしまうと、なんらかの手立てを打つ必要がありそうだ。
周りを見渡せば、僕と同じように殺人的な暑さに耐えかねている人が多いと見えて、皆それぞれの暑さ対策を講じている。帽子をかぶったり日傘を差したりして灼熱の直射日光を遮ろうとしている人もいれば、小型の扇風機をヘッドホンのように首にかけてぶんぶん回している人もいる。
そんな中、ここ数年僕が愛用しているのは、ハウスオブローゼのミントリープ クールボディシートである。
ハウスオブローゼ ミントリープ クールボディシート(Amazon)
ハウスオブローゼ ー 僕のような40歳のおやじとは最も縁遠い位置にあるブランドではないだろうか。それは企業のホームページを見るだけで一目瞭然である。
ハウスオブローゼが大切にしていること ー わたしたちは素肌磨きを通してお客様ひとりひとりの「自分らしい美しさ」を育むお手伝いをしています。
ハウス オブ ローゼって何を売っているお店? ー 「美しい素肌」と生活に「うるおいと楽しさ」を提供するお店
このようなキャッチコピーとともに、一昔前の森ガールを彷彿とさせるような清潔感溢れる女性たちが微笑んでいたりする。そこにはすね毛ぼーぼーのおっさんが入り込めるような1ミリの隙もなさそうな感じである。
そんな僕がどんな間違いでハウスオブローゼのボディシートを愛用するに至ったのか。種を明かせば、嫁さんにもらったという至極単純な話である。
こんなことは決してやらないが、やろうと思えば僕は嫁さんを介してブラジャーを買い求めることもできるし、逆に僕が嫁さんのためにひげ剃りを買ってやることもできる。こういうところにも結婚の妙味があると言えるのではないだろうか。
なぜ嫁さんが僕にハウスオブローゼのボディシートを恵んでくれたのか。その理由は、「私には刺激が強すぎるから」というものであった。
確かに、ハウスオブローゼのボディシートは刺激が強い。ミントというのかメントールというのか、そういうスーッとする系の刺激が強烈である。そこらのコンビニや薬局で売っているボディシートでは足元にも及ばないような刺激と清涼感を体験できる。
熱帯夜から明けた朝は、家から駅までの道のりを歩くだけで、全身から汗が噴き出し、一日の始まりからこの上ない不快感に見舞われる。そんな朝は、家を出る前に、あらかじめこのボディシートで身体を拭いておくことをおすすめする。
すると、前述した強度の刺激と清涼感が、汗みずくの不快感を幾分かは和らげてくれるのである。電車に乗った後で、首筋などにクーラーの風がかかった時などは、クーラーの冷気とボディシートの清涼感が絶妙なマリアージュを遂げて40歳のおやじの火照った身体を冷やしてくれるのである。
なお、一点だけ留意点を挙げておくと、このボディシートのメントールが強すぎるがあまり、知らないうちに背中に引っかき傷なんかを作っていると、傷口にメントールが滲みて、のたうち回るような痛さを体験することになるので注意が必要である。