App Store Awards 2021に輝いたCraftを使ってみたらiPadの文書作成が捗りそう

Appleは毎年12月にApp Store Awardsというのを開催し、Mac、iPhone、iPadなどのデバイスごとにベストなアプリを表彰しているそうである。何をもってベストとするのかはAppleの独断と偏見によるところが大きいようだが、Appleエコシステムの胴元であるApple様がベストと言っているのだから、ベストで間違いないのだろう。

 2021年のApp Store Awardsでは、Mac部門のベストアプリとして「Craft」というノートアプリが選出されていた。なんでも、多機能でありながら、直感的に操作することができ、使いやすさも兼ね備えた画期的な文書作成アプリであるという触れ込みである。

 Craftは基本的にサブスクリプション形式の課金アプリだが、一部の機能制限を我慢すれば無料でも利用可能とのことである。試しにアプリをダウンロードしてちょこちょこっと試し書きをしてみたところ、こんな確信を得るに至った。

 「これはMacではなくiPadでこそ輝くアプリや!」

 それ以来、僕はブログの記事作成から日記に至るまで、あらゆる執筆活動をCraftアプリに集約している。

 まだすべての機能を使いこなせているわけではないが、僕がCraftを使ってどんな風に文書の創作を行っているか、Craftならではの特徴なども交えながら紹介していきたい。

Craft以前の執筆スタイル

 Craftについて紹介する前に、僕がCraftと出会う前はどんなアプリを使ってどのように文章を書いていたか紹介したい。

 Craftを使い始めるまでの10年近くの間、僕はSimplenoteというアプリを使って書き物をしていた。

 Simplenoteは名前の通り、極めてシンプルなノートアプリで、多種多様な機能こそないものの、無料で使うことができるうえ、Windows、Mac、スマートフォンなどあらゆる環境で使用することができ、デバイス間の動機も早く、動作も軽くて使いやすい。

 10年の間に何度かSimplenote以外のアプリに移行しかけたこともあったが、結局はSimplenoteに戻るというのが常であった。今もSimplenoteに不満があるわけではないので、Craftに出会うことがなければ、今もSimplenoteを使って書いていたはずだ。

 それではCraftはSimplenoteに比べてどのような点が優れているのだろうか?

Craftの魅力①:Apple Pencilで手書きもできる

 CraftではiPhoneやiPadを使って手書きしたメモやスケッチを残すことができる。これはSimplenoteにもNotionにも実装されていない機能である。

 ブログの記事なんかを書いていると、どうしても執筆作業が行き詰まってしまうことがよくある。

 特に書き始めは難しい。頭の中には漠然と書きたいことはあるものの、いざ真っ白な画面に向かうと、一体何から書き始めればよいものか分からなくなるということが多い。

 そんな時は、最初からキーボードを使ってかっちりとした文章を書き出すよりも、とにかく頭に浮かんだフレーズを片っ端から殴り書きしてみるという方法が有効である。

 僕の場合、記事を書き始める前に、まずはiPadのCraftアプリに記事のアウトラインや、思い浮かんだ文章の断片などをApple Pencilでとにかく書きつけている。

Craftの魅力②:ブロックの並び替えが簡単にできる

 Craftではアプリ内の各文章や画像をブロック単位で管理している。

 この「ブロック」という考え方は、WordpressやNotionでも採用されているが、ブロック型の良いところは、文章の再構成が簡単にできるということだ。

 まずは全体の構成を考えながら章立てを作り、思いつくままに細かな文章を作り込んでいき、必要に応じてブロックを並べ替えていく。

 そんな作業を繰り返すうちに、いつの間にか完成形に近い記事が出来上がっているのだ。

Craftの魅力③:iPhoneでも編集しやすい

 文章や画像をブロック単位で管理するのはNotionも同じだが、Notionにはスマートフォンで編集がしにくいという欠点がある。

 そこへ行くとCraftはスマートフォンでも文章を書き込みやすく、ブロックの並べ替えもスムーズに行えるような仕様になっているので、その気になれば通勤電車の中でもスマホ片手に記事を書き上げることも可能である。

 動作の軽さはSimplenoteには若干劣るが、両者の機能差を考えればそれは致し方ないだろう。少なくともストレスを感じない程度に操作することができるので問題はない。

Craftの魅力まとめ

 以上、僕がこれまでCraftを使ってみて感じた魅力を簡単にまとめてみた。

 Craftの素晴らしいところを一言で表現するのであれば、「執筆作業における手書きとタイピングの融合」ということになるだろうか。

 まずは心の赴くままに手書きで文章を書き始め、タイピングで清書をしていき、それに行き詰まったら再び手書きに切り替えて執筆作業を続けていく。そんなルーティンが確立できてからというもの、執筆作業の効率がグンと上がった気がする。

 実際に作業効率が上がっているのか、あるいは単なる僕の気のせいなのかということは、今後の当ブログの行く末を見守っていただきたい。

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