筋トレガチ勢じゃなくても筋肉は欲しい
僕は筋トレガチ勢というほど死ぬ気で筋トレをしているわけではないが、たま〜にジムに立ち寄ってだらだらとウェイトを挙げて帰っていく筋トレゆる勢である。
たとえだらだらとであっても、ウェイトを挙げるからには、挙げた分だけ筋肉がつけたいと思うのが道理である。ところが、ただウェイトを挙げていれば筋肉がつくというわけではなく、筋トレをする前後にしっかりと栄養を摂ってはじめて筋肉がつくのである。
筋肉をつけるための栄養素として、最も重要なのはタンパク質である。タンパク質なくして筋肉はつかない。筋トレしているのに、タンパク質を摂らないというのは、仕事だけして請求書を出さないのと同じことである。
それでは、筋肉をつけるためには、どのくらいのタンパク質を摂る必要があるのだろうか?
筋肉をつけるために必要なタンパク質量はどれくらい?
厚生労働省が、日本国民が健康的に生きるために必要なエネルギーや栄養素の基準を示すことを目的に「日本人の食事摂取基準2020」というものを公開している。これによると、成人男性の場合は60g、成人女性の場合は50gのタンパク質を1日に摂取することが推奨されている。
しかし、これはあくまで日常生活を営むうえで必要なタンパク質量の話である。ここからさらに筋肉をつけようというのであれば、より多くのタンパク質を摂取する必要がある。
アスリートの場合、体重1kgにつき2gのタンパク質を摂取する必要があるとも言われているので、体重が60kgの人の場合は120g、75kgの場合は150gものタンパク質を摂取しなければならないことになる。
さすがに僕のような筋トレゆる勢はアスリートではないので、1kgあたり2gというのは過剰摂取と言えるだろう。1kgにつき1.5gで手を打つとしても、大体100gくらいのタンパク質が必要ということになる。
1日でタンパク質100gって難しくね?
次の問題は、1日につき100gのタンパク質を摂取するためには、一体何をどれだけ食べればいいのか?ということである。参考までに、タンパク質が多く含まれていそうな食品に実際タンパク質がどのくらい含まれているかを調べてみた。
・ヒレステーキ100gあたり約20g
・アジの開き100gあたり約20g
・納豆1パックあたり約7g
・豆腐1丁あたり約20g
・ちくわ1本あたり約4g
・牛乳200mlにつき約7g
・無調整豆乳200mlにつき約8g
・卵1個あたり約6g
・鯖の缶詰1個につき約30g
一通りまとめてみると、「タンパク質を100g摂るのってかなり難しいんじゃ???」と思えてくる。1日で豆腐5丁、またはちくわ25本、あるいはゆで卵15個を一気食いすれば100gには到達できるが、それはもはや拷問である。
もっとも、実際は食事のメニューももっとバリエーションに富んでいるし、食事は一日のうちに数度に分けて食べるので、タンパク質の摂取も食事ごとに分散できる。
試しに一日の一般的な食事メニューとタンパク質量を試算してみよう。
朝食:鮭の塩焼き(18g)
昼食:豚の生姜焼き(30g)
夕食:ハンバーグ(26g)
これだけ食べてもタンパク質量は74gで、100gには遠く及ばない。まあ上記は言わばメインディッシュで、毎食ご飯と味噌汁を食べれば、それぞれタンパク質5g程度は加算されるが、それでも90g程度なので100gには満たないのだ。普通の食生活を送っていては、とても筋肉をつけるだけのタンパク質は手に入らないということである。
こう考えると、筋トレガチ勢の皆さんが、毎日の食事以外にもしきりにプロテインを飲んだりして、タンパク質の補給に努めている理由が分かる気がする。
僕はゆるく筋トレをやっているだけなので、わざわざプロテインを買って飲むほどのことでもないが、筋肉をつけたいのであれば、なるべく多くのタンパク質を摂取するように心がける必要があるということだ。