筋トレメニューにスクワットを取り入れたことによって得られた3つのメリット

 俗に筋トレに命を賭けているような人々のことを称して「筋トレガチ勢」というらしいが、僕はたまにふらっとジムに立ち寄り、筋トレをするよりも風呂やサウナに入る方に時間を費やしている、言わば「筋トレゆる勢」である。

 筋トレゆる勢だけに、どうせ筋トレをするならば少ない労力で多くの効果を得たいという怠け心が働きがちである。

 ある時、アメフトだかラグビーの選手がトレーニングに関するインタビューに答えているネットの記事を読んだことがあった。「筋トレのメニューをひとつだけ選ぶとすれば何を選ぶか」という質問に対して迷うことなく「スクワット」と回答していた。

 それまで僕はスクワットは太ももの筋肉を鍛えるためのトレーニングとばかり思っていたが、実は太ももの他にも背中や尻など幅広い部位の筋肉を鍛えることができるという。しかもそのどれもが身体の中でも大きな筋肉なので、スクワットをするだけでかなりの部位を鍛えたことになるのだそうだ。

 この記事には僕も大いに触発され、筋トレをゆる〜くしかしていない僕でもジムに行った時にはスクワットだけは必ずやるようにした。

 その結果、いくつかの点において目覚ましい効果が得られたような気がするので、以下に紹介していきたい。

 ただし、さすがに僕も「筋トレメニュー1種類だけ」なとどいう縛りはかけず、他のメニューと組み合わせて筋トレをしているので、厳密には「これがスクワットの効果だ!」と断言することは適切でないかもしれないということをご承知おきいただきたい。

スクワットの効果①:痩せる

 減量に取り組んでいる人には耳寄りな情報であろう。スクワットは間違いなく痩せる。試しに今すぐその場でスクワットを15回連続でやってみてほしい。それだけで心拍数がかなり上昇するはずである。

 自重だけでは物足りないという場合にはバーベルを担ぐなどして負荷をかけると、心臓がものすごい速さで脈打ち、背中から汗が噴き出てくるはずだ。スクワットはそれだけ多くのカロリーを消費するということである。

 それだけではない。上述の通り、スクワットは広範かつ大きな筋肉をまとめて鍛えることができる筋トレ種目であるため、スクワットをすることにより得られた大きな筋肉は、そのまま基礎代謝に上乗せされることになるのだ。

 そうすると、普通に日常生活を送っているだけで消費されるカロリーが増し、その分体重が落ちるのである。僕自身、筋トレを始めたら筋肉がついて体重も増えるものだと思っていたが、80kg近くあった体重が70kg台前半にまで落ちて驚いた経験がある。

スクワットの効果②:姿勢が良くなる

 先ほども書いたが、スクワットは単に太もものみで重量を挙げるトレーニングではなく、下半身と上半身の下半分の部位を満遍なく使うトレーニングである。

 回数をこなしていくと、特にヘソを中心とした胴回り、いわゆる体幹部に力を込めないと挙げることができなくなる。

 「体幹」とはよく言ったもので、人体を一本の木に例えると、まさに幹の部分に当たる。幹がどっしりとした木はちょっとやそっと風では揺らがないし、枝葉を大きく伸ばすことができる。

 僕の身体もスクワットをするようになってから体幹が随分強くなったように感じる。筋トレを始める前は結構な猫背であったが、体幹が強くなったおかげで姿勢も少し良くなり、以前よりも疲れにくい身体を手に入れられたような気がする。

スクワットの効果③:足が速くなる

 これは上記①と②の効果が合わさったものだろう。筋トレメニューにスクワットを取り入れたことにより、確実に足が速くなった。

 小学生なら足が速い男の子は女の子にモテもしようが、40代のおっさんが多少足が速くなったところでなんのメリットがあるのか、と思われるだろうが、実はこれはこれで役に立つのである。

 これに気付いたのは、寝坊して通勤電車に乗り遅れそうになったある朝のことである。

 このまま歩いていたら電車を乗り遅れるのは必定。だが頑張って走ればギリギリ間に合うかもしれないという微妙な時間に家を出た僕は、意を決して駅まで走って向かうことにした。

 すると、走るスピードが明らかに以前よりも速くなっている。おまけに心肺機能が上がり持久力も付いたのか、そのスピードを維持したまま走れる距離も明らかに伸びているのである。

 そのおかげで、当初はギリギリ電車に間に合うか?といった感じであったものが、わりと余裕を持っていつもの電車に乗ることができたのだ。

 この日から、多少家を出る時間が遅れても電車に乗り遅れて遅刻するリスクが大幅に軽減されることになったのである。

 しかし、気温が高くてジメジメした季節に駅まで走って電車に飛び乗ると、身体中の毛穴から汗が噴き出てくるわ、呼吸が荒くなるわで、他の乗客に相当迷惑になることは避けられないので注意が必要である。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする