イヤな話ばかりが伝わってくる最近の世界において、久々に明るいニュースが飛び込んできた。
なんと北朝鮮が新型コロナウイルスを抑え込みに成功し、金正恩総書記自ら勝利宣言を行ったというのである。
このニュースによると、2022年5月に国内で新型コロナウイルスの最初の感染者が確認されて以来、感染者が急増し、1日あたりの発熱者が39万人を超えたとのことである。発熱者となっているのは、それが新型コロナウイルスなのか別の疾病なのか正確な判断がつかないということなのだろう。
日本では2022年8月10日の感染確認数が25万人を超えて過去最高を記録したという話だが、39万という数字はそれを優に上回る。さらに北朝鮮の人口が日本の約5分の1程度であるということを考えると、一時は凄まじい勢いで感染が広がっていたことが窺える。
一体、北朝鮮はそんな酷い状況からどのようにして新型コロナウイルスの猛威を抑え込んだろうか?
北朝鮮という国は情報は非常に限られているうえ、漏れ聞こえてくる情報も本当なのか分からないものが多い。
日本をはじめ、世界のほとんどの国々では、新型コロナウイルス対策にはワクチンが有効であるとされているが、北朝鮮ではワクチンを接種できているのは国家の建設プロジェクトに従事している一部の兵士だけのようである。
その他大多数の一般ピーポーに対しては、ショウガや柳の茶を飲めとか、塩水でうがいをしろなどというお達しが出ていたとBBCが報じている。
こうした対策に科学的根拠は全くないのだろうが、それでも北朝鮮は金正恩が大勢の国民の前で勝利宣言をできる程度には感染拡大を落ち着かせることに成功しているのである。
一方で我らが日本を省みると、1日に2万人もの感染者が出る日が何週間も続いている。北朝鮮に比べれば日本の方が遥かに科学的かつ合理的な対策をしていると信じたいが、2022年8月のこの瞬間だけを切り取ると、新型コロナウイルス対策という点では北朝鮮の方が遥かに勝っているといえる。
「政治は結果なのだよ」と上から目線で言われてもぐうの音も出ない。
こうなると、やれマスクだのテレワークだのワクチンだのと散々騒いでいることにどれだけ意味があったのだろうかと思えてしまうのは僕だけだろうか?
新型コロナウイルスというのは、もしかするとワクチンを打とうが柳の葉のお茶を飲もうがあまり大差はなく、広がる時には何をしようと広がっていき、数週間もすればひとりでに収束し、またしばらくすると変異したウイルスが再び猛威を振るうというサイクルがひたすら繰り返されるだけのことなのではないだろうか。
もし本当にそうなのであれば、あーだこーだ騒いでいるのがなんだかとてもアホくさく思えてきて仕方がない。