App Store Awards 2022にGoodNotes 5が選ばれたけどiPadの手書きノートアプリは結局使えないと思う

App Store Awardsについて

 Appleは毎年12月頃にApp Store Awardsというのを開催し、Appleが展開するデバイスごとにベストアプリを表彰している。

 僕自身がこのApp Store Awardsのことを知ったのは2021年のことであったが、これを通して「Craft」なるノートアプリの存在を知り、このブログ記事の作成も含めて文書作成に大いに活用している。

 「Craft」については、あまりに使い勝手が良いので、当ブログでもいくつかの絶賛記事を書いているので、ご参照いただきたい。

Appleは毎年12月にApp Store Awardsというのを開催し、Mac、iPhone、iPadなどのデバイスごと...
 2022年1月15日の記事で、CraftというMac/iOSのノートアプリについて紹介記事を掲載した。  上の記事にも...

2022年のiPad部門はGoodNotes 5が受賞

 さて、2022年のApp Store Awardsでは、iPad部門のベストアプリに「GoodNotes 5」が選出されていた。

 「GoodNotes 5」は一言で説明すれば「手書きノートアプリ」であるが、ノートやペンの種類を様々な候補の中から選んでカスタマイズできたり、画像やPDFを読み込んで注釈を加えたりすることができるなど、豊富な機能が揃っている。

 「GoodNotes」というアプリ自体はiPadが売り出された直後あたりから注目されていた記憶があるので、2022年の今になって表彰されるというのは、ちょっと拍子抜けの感がある。

 Apple Pencilの発売以来、色々な人がYoutubeなどでiPadとApple Pencilを使ったノート術のようなものを紹介している。内容は「仕事の生産性をアップするためのノート」であったり「可愛くて見栄えのするノート」であったりと様々だが、彼らの多くが「GoodNotes 5」を使っている。

 個人的な印象になるが、Youtubeなどで紹介される手書きノートアプリは、7割が「GoodNotes 5」、2割が「Notability」、残りがその他といった感じである。

 僕自身もこうした動画に触発され、Apple Pencilと言う名の高価な棒を購入し、何度か手書きノートの作成に挑戦してみた。使用するアプリも「Noteshelf」から始まり、「Notability」を経て、最終的に最も評判の良い「GoodNotes 5」と色々と試してみた。

 しかし、僕の場合、どういうわけか「iPadを使った手書きノートの作成」というのが上手く行かず、何度となく挫折している。今では「iPadで手書きノートなんか作るもんじゃない」とさえ考えるようになり、せっかく購入したノートアプリの数々もApp Storeのクラウドの中に眠り続けているような状況である。

iPadの手書きノートが上手く行かぬ・・・その理由

 iPadを使った手書きノートの作成が上手く行かない理由はいくつか考えられる。

 1つ目の理由として、Apple Pencilが字を書くのに適さないことが挙げられる。

 Apple Pencil自体は非常に面白いツールであるが、字を書くことよりも、絵を描くことの方が向いているような印象がある。アルファベットならまだしも、日本で使われているかな文字や漢字を書くことには圧倒的に適さないと思う。

 というのも、iPadのスクリーンは紙に比べてツルツルなので、Apple Pencilが上滑りしてしまうのだ。iPadのスクリーンを紙のような質感にする、いわゆる「ペーパーライクフィルム」というような商品もあるが、これを貼るとiPadのディスプレイが若干見づらくなってしまうという諸刃の剣である。そこまでしてiPadに字を書く必要があるのか?という疑念がふつふつと湧いてきて、手書きノートの作成に集中できないのである。

 2つ目の理由は、手書きはデジタル保存に適さないという点がある。文書をデジタル的に保管することの利点は、紙に比べて場所を取らないということのほか、検索をしやすいことが挙げられると思う。文書が何百、何千とあっても、検索ワード一発で目当ての文書に辿り着くことができるわけだが、これが手書きとなると検索することが難しくなってしまう。

 手書き文字もデジタル的に認識できるOCRの技術も年々向上しているが、それは飽くまで字が綺麗な場合の話である。

 僕のように、紙にペンや鉛筆で書いても「これなんて書いてあんの?」と言われ、「どれどれ」と見てみると自分でも何と書いたか分からなくなるような人が書いた文字だと、OCRでも誤った形で認識されてしまったり、そもそも字と認識されないことすらある。

 僕のような人間が書いた文字を正確に読み込めるようにならなければ、本当の意味でOCRが完成したとは言えないのではないだろうか。

iPadのメモは純正アプリがあればいい

 以上、iPadで手書きノートを作ることがいかに難しく、効率的でないかと延々と説いてきたが、つまるところは手書きノートアプリを使いこなせない奴による単なる負け惜しみだったりする。

 僕も僕で、iPadの手書きメモを全く使っていないかというと、決してそういうことではなく、iPadで新聞やウェブの記事を読んでいる時に書き留めておきたいことがあったり、ふと思い付いたことを記録しておきたい時なんかにはiPadとApple pencilが効果的である。

 ただし、残念ながら僕がそういう時に使っているのはApple純正のメモアプリであってGoodNotesではない。また、書き留めたメモが自分でも判読可能のうちに、NotionやOne Note等のアプリにタイプして清書するというスタイルが定着している。

 個人的にApple pencilの真骨頂は純正メモアプリへの殴り書きにこそあると思う。

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