2023年の花粉飛散量は2022年の何倍だとか、10年に一度レベルだとか言われている。筆者の身の回りでも、昨年までそこまで花粉症に苦しんでいなかったような人も目のかゆみやクシャミや鼻水に悩まされている様子が見られるようになった。
何を隠そう筆者自身もひどい花粉症持ちで、毎年3月になると喉の痛みから始まり、目のかゆみや鼻水など、ありとあらゆる症状に襲われている。2023年は花粉の量が半端ないらしいなどという話を聞くたびに、今年はどんな酷いことになるのか戦々恐々としていた。
ところが、2023年ももう3月になったというのに、今のところあまり症状が感じられない。全く症状がないということはないが、たまに鼻と目がムズムズするくらいで、例年と比べれば物足りないくらいである。それ自体は決して悪いことではないが、周りの人達が派手にクシャミをしている中で自分だけダメージがないというのもそれはそれで寂しいものである。
それにしても、どうして今年は花粉症の症状があまり出ないのだろうか。その原因について自分でも考えてみると、顔にワセリンを塗っていることが挙げられるのではないかと思っている。
花粉の季節が訪れる前に、目の周りや鼻の穴の周りにワセリンを塗ると良いという話を聞きつけたので実践してみることにしたのである。仕掛けは至ってシンプルで、目や鼻に入り込もうとする花粉をワセリンがキャッチしてくれるのだという。要するに花粉が吸着するような物体であれば、別にワセリンでなくとも構わないのだ。しかし「じゃあワセリン以外に何があるのよ」と聞かれるとハチミツくらいしか思い浮かばないので、やはりワセリンが最適なのだろう。
それにしても大気中を無数に飛び交っている花粉をワセリンがキャッチするなんて都合の良い話があるのだろうか。と半信半疑ながらも目と鼻の周りに厚めにワセリンを塗って出かけているが、冒頭に書いた通り、例年に比べて花粉症の症状が酷くないので、ワセリンを塗るという対策は地味ながらも効果があるのかもしれない。
ワセリンを塗ってみて気づいたことだが、目と鼻の周り以外にも、マスクのラインに沿ってワセリンを塗ると、ワセリンが糊のようにマスクと顔を接着してくれるため、花粉の入り込む隙間ができにくいという効果もある。
しかし、ワセリンを塗るという作戦も必ずしも良いことばかりではなく、塗った箇所がやけにテカってしまうのである。鼻の周りはマスクをしているので外からは見えないが、目については隠すことができず、「目でチャーシューを食べた人」みたいな感じで目の周りがテラテラになってしまう。それでも花粉症の辛さに比べれば、目の周りが不気味に光ってしまうなどというのは些細な問題である。
なお、花粉症というのは免疫の過剰反応であることから、単に加齢により自分の免疫が落ちているだけとか、物価高騰の影響で、食卓から果物が減って果糖を摂取する機会が減ったことなども花粉症の症状が出ない理由として考えられるので、ワセリンが決定打ではない可能性もある旨ご了承願いたい。
ちなみに、僕が塗っているワセリンは、子供が赤ん坊の時にカミさんが買っていたものの、使わずにしまっていたものをお下がりでもらったものである。ベビーワセリンというだけあって、毎日塗ってもお肌には何の影響もないので、これから花粉症対策にワセリンを取り入れてみようという人にはオススメである。