第6回WBCの監督は新庄剛志しかいなんじゃないか

 2025年に開催予定の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の監督選考が上手く進んでいない模様である。先日はイチローや松井秀喜が揃って日本代表監督就任を辞退したとのニュースが新聞で報じられていた。

https://www.sankei.com/article/20230728-4QL7X66VGFLLZGOZW6WB3PNQ6E/

 イチローや松井というの人選はいかにもネームバリューを重視し、かつ実績を軽視している感が否めない。まだプロ野球の一球団ですら監督をしたことのない人間がいきなり日本代表の監督をやってくれなどと言われたら困るのも無理はない。

 さらに、あの第5回WBCを後を受けるというのも余計にプレッシャーのかかる展開である。

 第5回WBCは日本人以上の侍魂を見せたラーズ・ヌートバー、村上宗隆の低迷と復活、そして結末の大谷翔平対マイク・トラウト等、これが作られたシナリオだったとしても出来過ぎの内容であった。今後、日本人にとって第5回WBCを超えるドラマを見られることは未来永劫ないと言ってよいのではないか。

 逆にいえば、第6回WBCの監督を引き受けるのは、それが貧乏くじであることを承知の上でひく覚悟が必要だということだ。普通の神経の持ち主であれば、大金を積まれようが三顧の礼で迎えられようがお断りですと言いたくなるだろう。

 普通の神経の持ち主であれば。

 僕が思うに、今度のWBCの日本代表の監督に必要な資質は、①普通の神経の持ち主でないことと、②「こいつなら負けても仕方がない」となるべく多くの人に思ってもらえるような人であること、この2つである。

 もしかすると侍ジャパンの監督選考を行っているNPBとしてもそんなことを考えているのではないだろうか。

 そうなると、確かにイチローや松井が監督をやってもらうというのも考え方としてはなくもない。両人ともWBCの監督として申し分のない格を備えているし、「監督経験がない」というのも負けた時のエクスキューズにはしやすい。そうすることで、NPBとイチロー監督ないし松井監督とで敗戦の責任を分散させることはできる。

 しかし、イチローも松井も代表監督就任を断ってしまった。なぜならば二人とも普通の神経の持ち主だからである。普通呼ばわりするのは失礼かもしれないが、常識人の範疇に収まっている。

 飽くまで個人的な意見でしかないが、こうなってしまうと新庄剛志以外に次回WBCの監督を務められる人はいないのではないだろうか。

 彼が常人の神経の持ち主でないことは疑いの余地がない。侍ジャパンの監督にかかるプレッシャーなど意にも介さない胆力がある。新庄監督ならば最終的にWBC連覇を逃したとしても、ファンを納得させる何かしらのことはやってくれそうである。

 そして、新庄監督であれば、並の神経の持ち主ではとても受け止めきれないプレッシャーをはねのけて、あわよくば侍ジャパンを優勝させてくれるのではないかという淡い期待すら抱いてしまう。

 第6回WBCの日本代表監督として、新庄剛志以上にふさわしい人間はいないというのが僕の考えである。

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